消化器内科
すい管とは、すい臓を通るすい液の通る管です。すい管の流れが妨げられると上流側のすい管が太くなります。 一般的に、計測してすい管が3mm以上の場合は、すい管拡張と診断します。原因として①すい管が狭窄する場合②すい液がどろどろになることで流れが悪くなる場合があります。
①の原因の病気は、すい臓がんを含んだすい腫瘍や慢性すい炎です。
腫瘍がすい管に生じたり慢性すい炎になると、すい管が狭窄し、すい液の流れが悪くなります。流れが悪くなると、すい臓で産生されたすい液がどんどん溜まっていき、すい管が膨らみ、拡張します。
②の原因の病気は、すい管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)という膵のう胞の一つの病気です。
すい管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は名前の通り、すい管の中に出来る粘液を産生するのう胞性の腫瘍です。IPMNが出来ると、どろどろの粘液がすい管内に生じ、すい液の流れが悪くなり滞留し、すい管が拡張します。
下記症状がでてくる可能性があります。
腹部エコーで指摘されることが多いと思いますが、原因の検索のために下記検査が行われます。
CT・MRI・超音波内視鏡を行います。
入院での治療が必要なすい臓がんや慢性すい炎については、治療可能施設へご紹介させていただきます。
すいのう胞や明らかなすい腫瘍が指摘されないすい管拡張も経過観察が必要です。