消化器内科
肝臓の異常が
判明した
すべての方へ
健康診断の血液検査や
腹部エコー検査で、
たまたま実施した血液検査で、
肝機能障害(肝障害)や
肝臓の異常を指摘された
その異常を放っておいてよいのでしょうか?
異常を放置すると
どうなる?
肝障害がおこると肝細胞が死んでいきます。
死んでいく肝細胞が多くなれば多くなるほど肝臓の機能は落ちていきます。
肝機能がどんどん落ちていくと、肝硬変という病気に至り、肝(機能)不全に至ります。
腎臓には代替療法には、透析治療といったものがありますが、肝臓にはありません。
他人の肝臓を移植するしかありません。
また、肝障害が起こり続けると、
肝臓がんのリスクにもなってしまいます。
肝臓の異常をご指摘された方向けに、
日本肝臓学会専門医が解説いたします
末谷 敬吾
KARADA内科クリニック副院長。日本肝臓学会専門医 /日本消化器学会専門医として数多くの臓器を専門とし、逆流性食道炎や便秘などの身近な病気から、各臓器のがんの診療に従事
目次
肝臓の基礎知識
肝臓とは?~沈黙の臓器~
肝臓は右の上腹部に位置し、肋骨の下にある臓器です。
約1.0kg~1.5kg程の重さがあり、人の体のなかで最も大きな臓器です。
肝臓は[沈黙の臓器]とよくいわれます。これは、肝臓に異常があっても痛みなどの症状を出ずらいためです。症状が出ずらいことが異常に気付きにくくし、異常に気付いたときには病気がかなり進んでいることがあります。
肝臓は再生能力・代償能力(失った機能を補うこと)に優れており、ダメージを受けても残った正常細胞が余分に働き、機能を維持します。
沈黙の臓器と呼ばれているだけに定期的な健康診断などで自分の肝臓が正常に機能しているかどうかを確認することはとても重要なことです。
肝臓の働き
肝臓が担う4つの重要な役割
肝臓の主な働きは4つあります。
胆汁は脂質の消化吸収を助けます。また、肝臓で処理された不要物の一部を排泄する役割もあります。胆汁はコレステロールを材料にして作られるので、血中のコレステロール濃度を調整するという働きもしています。
肝障害の原因
肝臓そのものにダメージを与えるものは?
肝障害は肝臓そのものにダメージを与えるものと、肝臓の外に原因があるものがあります。
ここでは、肝臓そのものにダメージを与えるものをあげておきます。
肝炎ウイルスにはA型〜E型の5種類があります。また、ヘルペスウイルの仲間(EBウイルス、サイトメガロウイルス)やマイコプラズマなどでも肝障害がおこることがあります。
アルコール性と非アルコール性があります。肝臓に脂肪が沈着している状態です。
普段飲んでいるお薬やサプリメントが原因で起こることがあります。
自分の免疫が肝細胞や胆管細胞を壊してしまうという自己免疫疾患の一種です。
当院でできること
様々な精密検査が可能です
肝機能のCHECK
肝臓の機能をcheckするためには、肝臓の機能をみるための血液検査が必要です。健診で測定されない項目も多く存在します。
肝臓の脂肪量のCHECK
腹部エコー検査を行う際に測定可能です。腹部エコーで脂肪肝を指摘される方が多いと思いますがその脂肪量を測定し、どの程度気をつけたり、治療介入するかを気をつける必要があります。
肝臓の硬さのCHECK
血液検査のみだけでなく、腹部エコー検査を行う際に測定可能です。何かしらの原因で肝障害が起きると肝臓が硬くなります。その硬さを測定することで、肝硬変にどの程度近づいてしまっているかを確認できます。
今すぐ日本肝臓学会専門医に相談しましょう!