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公開:2025.07.22 医療情報

クリニックでできる便秘治療について 

こんにちは。KARADA内科クリニック 五反田院 副院長の末谷です。
前回は、便秘を改善するための生活習慣についてご紹介しました。

それでも良くならないことはあると思います。そんな時には、お薬の力をかりることも良いと思います。飲み薬には市販にも色々な種類がありますが、現在、便秘の薬も様々な選択をすることができます。

短期的に強い効果がある薬を長期投与することはお勧めできませんし、ここではクリニックで受けられる便秘の治療についてお話ししたいと思います。

薬による治療

便秘のタイプに合わせて、さまざまな薬を使うことができます。
代表的なものは次の通りです。

便をやわらかくする薬

  • マグネシウム製剤(酸化マグネシウムなど)
  • 水分を腸に引き込んで、便を柔らかくして出しやすくします。

腸を刺激する薬

  • 大腸の動きを活発にして、便を押し出す力を助けます。
  • 便秘が慢性化している方に使うことがあります。

新しいタイプの便秘薬

  • 腸に働きかける最新の薬も登場しています。
  • 例えば、グアニル酸シクラーゼC作動薬(リナクロチド)や、胆汁酸トランスポーター阻害薬(エロビキシバット)など、体への負担が少ないものもあります。

※薬は、症状や体質に合わせて医師が選びますので、自己判断せずご相談ください。

漢方薬による治療

体質に合わせた漢方薬も選択肢の一つです。

  • 「体が冷えているタイプ」
  • 「ストレスが強いタイプ」
  • 「体力が落ちているタイプ」

など、それぞれに合った漢方を使うことで、便秘だけでなく全身のバランスを整える効果が期待できます。

生活指導・食事アドバイス

クリニックでは、薬だけでなく、

  • 食事内容の見直し
  • 運動習慣のアドバイス
  • 水分の取り方

など、腸にやさしい生活習慣についてもアドバイスを行っています。

無理なく続けられる方法を一緒に考えていきましょう。

必要に応じた検査

  • 便秘が続く場合
  • 急に便秘になった場合
  • 便に血が混じる場合

などは、便秘の原因を大腸カメラで、腸にを確認することもあります。早期発見・早期治療のためにも、気になる症状は遠慮なくご相談ください。

まとめ

便秘は腹痛や痔などの消化器疾患になるだけではなく、認知症のリスクにもなりえる病態と考えられています。また、生活習慣で改善できることも多いですが、しつこい便秘に悩まされている方も数多くいらっしゃると思います。そんな方は、いつでもご相談ください。そんなときは、一人で悩まず、ぜひお気軽にご相談ください。

腸から健康を取り戻しましょう!

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KARADA内科クリニック副院長。日本消化器学会専門医として数多くの臓器を専門とし、逆流性食道炎や便秘などの身近な病気から、各臓器のがんの診療に従事。内視鏡検査は胃と大腸カメラをあわせて年間約2,000件の実績。川崎市立多摩病院にて内視鏡センター副センター長、消化器内科病棟長などを歴任し、現職へ至る。

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