消化器内科
こんにちは。KARADA内科クリニック 五反田院 副院長の末谷です。
今日は「便秘がなぜ体によくないのか」について、わかりやすくお話ししたいと思います。
便秘というと、「お腹が張る」「苦しい」というイメージが強いですが、実はそれだけではありません。
便秘を放置すると、体全体、そして脳にまで悪い影響が出ることがわかっています。
便が腸の中に長くとどまると、腐敗ガスや有害物質(アンモニアなど)が発生します。これが腸内環境を悪化させ、悪玉菌が増えてしまうのです。
悪玉菌が増えると、
さらに、血液を通じて有害物質が体中を巡ることで、動脈硬化や生活習慣病(高血圧・糖尿病)のリスクも高まると考えられています。
最近の研究では、便秘と認知症にも関係があることがわかってきました。
腸と脳は「腸脳相関(ちょうのうそうかん)」と呼ばれる深い関係があります。
腸内環境が悪くなると、炎症を引き起こす物質が血液に乗って脳に届き、脳の機能に悪影響を与えるのです。
また、便秘による
特に高齢の方は、便秘が続くと「腸の炎症+栄養不足+脳への悪影響」が重なり、認知症が進行しやすくなると言われています。
便秘が続くと、腸に係わる次のような病気のリスクも上がります。
腹痛や膨満感、不安感から、日常生活の質(QOL)が大きく低下してしまいます。
などが考えられます。特に突然の便秘は大腸がんが隠れていることもありますので、検査をお勧めいたします。
お一人おひとりの体質や症状に合わせた診察を行っています。
便秘は単なる「お腹の不調」ではありません。全身の健康、そして脳の健康にまで関わる重大なサインなのです。
便秘は一人で悩まず、気軽にご相談ください。あなたに合った改善方法を一緒に考えましょう。