消化器内科
2024年もスタートして2週間が経ちました。
忘年会シーズン、年末年始、さらには新年会と、つい飲みすぎ・食べ過ぎになってしまっている方も多いのではないでしょうか。自分は大丈夫なつもりでも、気づかない間に体にはちょっとした異変が起きていることもあります。
今日は30代以下の方に向けて、気を付けておきたい病気やその症状についてお話させていただきます。
日頃の食生活や緊張などによる胃痛や胃もたれに悩まされている方もいらっしゃると思います。実際に、受診される方の多くがこれらの症状を抱えています。 症状が軽く、一過性のものであれば市販の胃薬などで対処できるかもしれませんが、以下のような病気の可能性もありますので気になる場合には受診してご相談ください。
胃と食道の接続部分が緩むことにより、胃液が食道に逆流し、食道の粘膜が損傷を受けることにより症状が出ます。症状は、胸の痛み、げっぷの増加、朝起きた時の口の苦み、食べ物の飲みこみにくさ(嚥下困難)、咳などです。
多くはピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)感染によって起こります。症状は、空腹時の胸焼け、食後のむかつき、胃のもたれ、食欲低下などです。こうした症状が現れないまま炎症が進行する慢性胃炎もあります。
ピロリ菌は胃酸の中でも生存でき、炎症を起こす他、胃粘膜の萎縮を引き起こし胃がんの発生リスクを10倍以上にするリスクがあると報告されています。ピロリ菌がいるかどうかの検査は、胃の内視鏡検査を行います。
肝臓には解毒作用があり、摂取したアルコールなどを分解してくれることは知っている方も多いでしょう。肝臓は人間の臓器の中で最も大きく重い臓器で、それ以外にもたくさんの働きを担っています。
肝臓の初期異常である肝障害は症状がほとんどなく、血液検査で発覚することがほとんどです。ですが肝障害が続くと、肝機能低下(肝硬変)、さらには肝臓がんのリスクにつながります。
ここでは肝機能が低下すると現れるいくつかの症状をご紹介します。
まず、腹水というおなかの内部に水がたまった状態や、むくみ。これは肝機能の低下によって体に必要なたんぱく質を作れず、血中の濃度バランスが崩れたときに起こります。
さらに足がつりやすい、といった症状。これは普段肝臓が貯蔵している栄養が足りなくなってしまうため、筋肉を分解して無理やり栄養をとろうとすることで起こります。
また、肝臓が持つ解毒作用が弱まることで、全身の倦怠感、皮膚や目が黄色くなったり(黄疸)、かゆみが出たりといった症状が出ることもあります。
定期的な血液検査で異常を早期に発見することはもちろん、すでに気になる症状がある方は早めにクリニックを受診してご相談ください。
若い方の中には、胃カメラ・大腸カメラをしたことがない、という方も多くいらっしゃるかと思います。また、すでに受けたことがある方から、「辛かった」という声を聞くこともあるでしょう。大がかりで会社を休まないと受けられない、といった印象もあるかもしれません。
ですが、胃カメラ・大腸カメラは適切な処置をすれば痛みはほとんど軽減できますし、胃カメラは会社帰りのちょっとした時間だけ、大腸カメラは午前中だけの短時間で簡単に受けられるのが特徴です。
●まとめて検査を受けたい方
●会社や自治体などで基本的な検査項目は受診されている方
当院の内視鏡検査はご希望の方に対し鎮静剤を使用することで、眠っている間に受けていただけます。
経鼻内視鏡検査や、鎮静剤なしでの内視鏡検査も可能です。
すい臓がんは発見するのが難しく、進行が早く死亡率が高いことが特徴です。一般的な腹部エコーやMRIやPET/CT検査でも発見が難しいことが多く、当院では超音波内視鏡(EUS)を使うことで、胃から直接すい臓をみる先進的な検査を提供しています。