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発熱・熱が続く(不明熱)

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KARADA内科クリニック 五反田院

院長 佐藤 昭裕

KARADA内科クリニック 五反田院

院長 佐藤 昭裕

総合診療医として全身の幅広い診療と、感染症専門医としてHIV感染症や結核、マラリアなどの診療に加え、集中治療、院内感染対策、ワクチン診療などに従事。性感染症(性病検査)も専門とする。
「東京都感染症マニュアル2018」や「感染症クイック・リファレンス」などの作成に携わる。

東京医科大学病院感染症科医局長や東京医科大学茨城医療センター感染制御部部長、感染症科科長などを歴任し、現職に至る。

-著書『感染症専門医が普段やっている 感染症自衛マニュアル』
●日本テレビ スッキリに感染症専門家として毎週出演していた他、世界一受けたい授業・ザ!世界仰天ニュースなど出演多数
●Yahoo!ニュース公式コメンテーター

認定資格
  • 医学博士
  • 日本感染症学会専門医・指導医
  • 日本内科学会認定医
  • 日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医
  • 日本感染症学会推薦 ICD(Infection control doctor)
  • 日本エイズ学会認定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 臨床研修指導医(厚生労働省)
  • 身体障害者福祉法指定医(免疫機能障害)

不明熱とは、3週間以上続く原因不明の38.5以上の発熱のことをいいます。
原因として、感染症が40%、がんなどの悪性腫瘍が20%、膠原病が20%を占めると言われています。

多くの患者さんは、すでにほかのクリニックや病院である程度の検査をすでに行っていらっしゃいます。
そのため、「見逃しやすい臓器」が原因となっていることもあります。その例としては、骨、副鼻腔、卵巣、前立腺、脾臓などです。

不明熱には丁寧な問診と診察、血液・画像検査がかかせません。
診断がなかなかつかなかった病気を診断するには、やはり時間がかかることもあります
。6か月以上発熱が持続する方もいますが、診断が確定しなかった方々でも、83%が1年以内に解熱したというデータがありますので、あまり重大に考えすぎず、精神的にも追い込まないことが重要となります。

→「コロナ・風邪・インフルエンザの見分け方」についてはこちらの記事も参考にしてください。(クリック)

熱や随伴症状の種類によって下記のようなヒントもあります。

1.40℃以上の極端な発熱
熱中症、視床下部(脳の一部)機能不全、髄膜炎、熱帯熱マラリア、副腎腫瘍などを疑います。
2.比較的徐脈
脈拍数熱が上がると、脈拍数も一般的に上がり、39℃のときは脈拍数は110以上になることが多いです。しかし、熱のわりに脈拍数が上がらないことを「比較的徐脈」といい、病気を探し出すヒントとなります。その例としては、腸チフス、サルモネラ症、マイコプラズマ、レジオネラなどの感染症や、薬剤熱、がんなどの熱があります。
3.回帰熱
発熱期間と無熱期間が交互にあらわれるのを回帰熱といいます。ブルセラ症、ホジキン病、肺外結核、マラリア、ライム病などでみられます。
4.消耗熱
最高値と最低値の差が1.5℃以上のことをいいます。腫瘍、腎盂腎炎、胆管炎、結核、リンパ腫や薬剤反応であることが多いです。

原因別としては下記のような病気が考えられます。

感染性:新型コロナウイルス、HIV感染症、結核、心内膜炎、化膿性椎体炎、梅毒、動物原生感染症(ブルセラ症、ライム病など)、マラリア、日本紅斑熱など
悪性腫瘍:リンパ腫、肝転移、腎細胞がん、心房粘液腫など
膠原病:巨細胞動脈炎、全身性エリテマトーデス、血管炎、リウマチ熱、Still病など
その他:薬剤、熱中症、悪性高熱、多発性肺塞栓症

→「コロナ・風邪・インフルエンザの見分け方」についてはこちらの記事も参考にしてください。(クリック)

 

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