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禁煙するなら今!喫煙はコロナを重症化させる


KARADA(からだ)内科クリニック院長の佐藤昭裕です。

コロナ禍において、東京都内の飲食店では4月から気が付けば禁煙となったところがほとんどです。以前より決まっていた「東京都受動喫煙防止条例」・「改正健康増進法」が全面施行となったためです。

そして「喫煙は新型コロナウイルス感染症を悪化させる」ということがわかってきました。

 

喫煙が新型コロナにとって良くない理由とは?


理由として一つ考えられるのが、Developmental Cell. May 16, 2020に投稿されたアメリカからの報告です。

新型コロナはヒトの細胞のACE2 受容体(エースツーじゅようたい)というところにくっついて、人体へ侵入することがわかっています。肺はその受容体が数多く存在し、そのために肺炎になったり、症状が悪化すると呼吸困難がでてしまう、といった説明がなされています。

この受容体ですが、「年齢や性別には影響を受けないが、喫煙量に依存して数が増加した」というのです。つまり喫煙者の気道・肺では、コロナがくっついて侵入をする入り口が増える、ということです。

さらに禁煙によってこの受容体は減少する、ということもわかりました。

これから禁煙を始めても、十分「コロナ対策」となりそうです。

他の報告では、コロナで入院した患者約9,000人を調査し、死亡率を調査したものでは、現在喫煙している人の死亡率が9.4%、元喫煙者や非喫煙者は5.6%だったということで大きな差がみられています。今後このようなタバコとコロナの関係については、新たな知見もでてくるでしょう。

 

禁煙には医療のサポートを

 

さて、「禁煙しよう!」と思い立ち、ご自身の意思と努力で禁煙ができる方はいいですが、それだけでは禁煙ができない方もいます。

そんな時は医療のサポートを受けましょう。禁煙外来です。タバコをやめたいのにやめられないのは「ニコチン依存症」という病気のせいです。意思が弱いからでは決してありません。

まず、下記の質問にお答えください。

  • 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがあった。
  • 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがあった。
  • 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがあった。
  • 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがあった。
  • イライラ/神経質/落ち着かない・集中しにくい/ゆううつ/頭痛・眠気/胃のむかつき/脈が遅い・手のふるえ/食欲または体重増加
  • 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがあった。
  • 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがあった。
  • タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがあった。
  • タバコのために自分に精神的問題※が起きていると分かっていても、吸うことがあった。
    ※禁煙や本数を減らしたときに出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現している状態。
  • 自分はタバコに依存していると感じることがあった。
  • タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かあった


これはニコチン依存度テストと言われるもので、5つ以上該当し、さらに下記にあげる条件を満たす方は禁煙外来を保険診療として治療を受けることができます。
条件を満たさなくても自費診療で禁煙外来を受診することは可能です。)

  • 1日の平均喫煙本数×これまでの喫煙年数=200以上である
  • ただちに禁煙を始める意志がある
  • 禁煙治療を受けることに文書で同意している

 

禁煙治療の費用と期間の目安は?

 

禁煙治療は12週間で禁煙を目指し、計5回受診をしていただきます。

健康保険を使った治療費用は、その12週間で自己負担額(3割として算定)2万円程度で、1日あたり250円以下となります。

チャンピックス®という禁煙補助薬である飲み薬は、体内のニコチン受容体(ニコチンが吸収される場所)にくっつくと、ニコチンの時ほどではないものの、シナプスの末端から軽度に快感物質であるドーパミンを放出させます。

正確には、ニコチンと比べ、34%程度のドーパミンを放出させる刺激を与えます。そのため、禁煙補助薬が体内に入ると、ニコチンが脳に少し入ったのと同等の満足感が得られ、ニコチン渇望感が減り、タバコを我慢しやすくなるのです。

KARADA内科クリニックでは、日本禁煙学会禁煙専門・認定指導者である院長が診療を担当いたします。禁煙の意思を固めた方のお越しをお待ちしております。

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佐藤 昭裕
KARADA内科クリニック院長。医学博士。日本感染症学会専門医。 総合診療医として全身の幅広い診療と、感染症専門医としてHIV感染症や結核、マラリアなどの診療に加え、集中治療、院内感染対策、ワクチン診療などに従事。 「東京都感染症マニュアル2018」や「感染症クイック・リファレンス」などの作成に携わる。 東京医科大学病院感染症科医局長や東京医科大学茨城医療センター感染制御部部長、感染症科科長などを歴任し、現職に至る。 -著書『感染症専門医が普段やっている 感染症自衛マニュアル』(20年7月15日発売予定)
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