KARADA内科クリニック事務長です。
私は当院を開業するずっと前に佐藤総院長の禁煙外来で禁煙成功した経験があります。自分でもびっくりするくらい喫煙に依存していた自分が、なぜ辞められたのか?をお伝えさせて頂きます。
なお、当時は医療従事者ではなく一般企業で勤めるサラリーマンでしたので、医療知識の無い当時の素直な気持ちでお伝えさせて頂きます。
吸う量としては1日1箱程度です。量は普通でしょうか?問題は喫煙への精神的依存でした。
といった感じで、とにかく何かしたら煙草吸わずにはいられませんでした。
海外旅行で飛行機に乗ろうものなら、禁断症状との戦いです。パリの空港についてすぐに喫煙所に走り「五臓六腑に染み渡るわ~」なんて言いながら吸ってました。
少し良い話をさせて頂きます。
ちょうど27歳くらいの誕生日前でしたでしょうか?大阪の田舎から上京してもう5年ほど。社会人になれば、あれほど親に無心していたお金がこんなにも苦労して稼ぐものだと知り・・・嫌でも親のありがたさが分かります。
親孝行しなきゃ。でも親が一番喜ぶって事はなんだ?
27歳の自分は考えます。
考えに考えて脳内シナプスがある過去の情景にたどり着きます。それは、過去親から言われ続けていた「煙草はやめて欲しいわ~。あんたの健康が心配で心配で」です。
もしかして健康でいる事は、親への最高の孝行では?と。
そこで「親孝行のために禁煙しますという」宣言の手紙を親に唐突に送り、佐藤院長に相談して禁煙外来を始めたのが経緯です。
息子から送りつけられた唐突な手紙に親も喜んだようで、応援してくれました。いい感じで自分を追い込んでいきます。
ちなみに、親に始めてタバコがバレた時には「アンタ!裏切ったのね!」と言われました。(何を?)
さぁ、もう裏切られません。今までの人生で風邪をひいた数日くらいしか禁煙をしたことがありません。なので失敗してもいいや、初めて1週間くらいは禁煙できるかも?程度の気持ちで臨みました。
医師から色々説明を受け、「何か」に息を吹きかけて「何か」を測定し、お薬を受け取って終わりです。
※医師はちゃんと説明してくれています
診療自体はあっという間でしょうか?そうです、これはとても体系化された医療方法であり、辞めるか辞めないか?は自分自身の気持ちの問題なのです。でも禁煙は本人にとって、すごくデリケートな問題。だから禁煙成功率を上げるためのサポートとしてお薬がある訳なんですね。
※以下は、過去処方が可能だった飲み薬(チャンピックス)の体験談となります。現在は一時的に日本への輸入が止まっておりますので、実際に処方されるニコチンパッチとは進め方が異なります。参考程度にお読みください。
チャンピックスの場合、薬の飲み始めはタバコがまだ吸えました。薬の量を増やしていって、タバコの量を段階的に減らしていく進め方です。良い方法ですよね。未練のある相手といきなり別れないで良いわけです。だんだんと距離を置き、未練を断ってくれるお薬があるなんて・・・
そこで薬を内服して、実際に喫煙してみます。すると・・・
あれ?美味しくない。あれ?あれれ?空気を吸っているみたい
これこそ、禁煙補助薬の凄いところです。きっとニコチンパッチでも同じことが起きるはずです。(ニコチンパッチでは即禁煙しないといけないみたいですが)。なぜこんな事になるのでしょう?
ニコチンを摂取すると、頭の中でこんなことが起きてるそうです。
これこそれがタバコを吸って「美味しい~満たされる~」と感じる正体なのです!
そして、禁煙補助薬はこのレセプターに先回りして結合してくれているのです。そうすると何が起きるでしょう?タバコを吸っても、ニコチンがレセプターに結合できなくなり、タバコ吸う=美味いが成立しなくなるのです。
そうこうしているうちに、タバコ自体も吸いたくなくなってきました。なぜ?あんなに依存していたのに!なんでこんな事になるのでしょうか?
実は、禁煙補助薬はニコチンに代わって少量のドーパミンを出してくれます。なので煙草を吸いたい!とこみ上げる気持ちの源であった「脳:ドーパミンが足りないッ!」となる状況を、お薬が代わりに行ってくれている訳ですね。
でもそうなると、薬止めたら結局ドーパミンが足りなくなって吸いたくなってしまうじゃないか?そう思いますよね。自分もここは凄く心配でした。ですがご安心ください。
「このタイミングで煙草吸う」と何千日・何万日と繰り返してきたスモーカーの習慣も、1週間もすれば手放せちゃうんです。
これが一番の気付きでした。今まで当たり前に繰り返してきた食後の煙草も、すこし距離を置くと「煙草吸わなきゃ!」がどこかに行ってしまうんです。文字通り「これしなきゃ」が体に染みついてるんですけど、これが意外にすぐ抜けるんです。
今まで自分がやってた習慣って、良いも悪いもある日突然すっと手放したことってありませんか?それと同じなんです。
視界から消し去ります。禁煙を決意しているのですから、奥にしまっておくなど生ぬるい事を言ってはいけません。
とにかくイカを食べました。コンビニに売っているおつまみイカを常にしゃぶる日々です。部署内ではしばらくイカの匂いが充満していましたが、気にしてはいけません。全ては禁煙のためです。
いきなりガラっと変えるのもな~と思い、喫煙仲間とは引き続き喫煙所について行ってました。タバコミュニケーションが無くなるのが寂しいと思ったからでしょうか。でもこれはやらない方が良いかもしれません。笑
10年以上前に禁煙した訳ですが、とても個人的に面白いなと思う事があります。それは今でもたまに吸いたくなることです。身も蓋もない話しですが、絶望しないでください。吸いたいなと思っても、5秒後には吸いたい気持ちを忘れています。昔では何時間もイライラしていたのに信じられません。
喫煙依存はいかに習慣からくるのか?が身に染みてよく分かります。
そしてもう一つ嬉しい誤算が・・・ご飯がめちゃくちゃ美味しく感じるようになりました。舌が浄化されるのでしょうか?そういえばグルメマンガ美味しんぼにも、海原 雄山がタバコを吸っている料理人にパワハラ指導するなんてシーンもありました。
金額や実際の進め方はこちらをご確認ください。保険診療が適用されますので、数回の通院と15,000円前後のお支払いで禁煙する事ができます。
総合内科の一般診療をご予約ください。
いかがでしたでしょうか?禁煙は精神論に見えますが、実際は科学的なサポートで成功へと導くものです。必要なのは、禁煙してみようという最初の決意です。まさか自分が本当に禁煙できるなんて?と最初は誰もが思っていますが、頑張るのはあなた一人ではありません。薬や医師のサポートでみんなで協力しながら進めます。是非お気軽にご相談くださいね。