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公開:2019.09.30 医療情報

風邪の専門家としてお伝えしたいこと

KARADA(カラダ)内科クリニック院長の佐藤です。

まだ日中は暑いですが、朝晩はだいぶ涼しくなってきましたね。
みなさん、秋を満喫されていますか?

 

風邪の季節がやってまいりました


〇〇の秋、とよくいいますが、みなさんは何の秋ですか?
食欲?行楽?芸術?

医療業界は、風邪の秋です。

季節の変わり目のこの時期に、体調を崩して風邪をひいてしまう方が増えてきます。

 

医学部には風邪の講義は存在しない

 

ところで、「風邪」の定義をご存知ですか? 実はあまり知られていません。

というのも、実は医学部の授業にさえ、「風邪の講義」は存在しません。

病院やクリニックに行って、
医師から「風邪ですね。お薬出しておきます。」と
言われた経験のある方は多いと思います。

その医師、風邪の講義を受けたことありません!(多分)。

実際に医師になってから、
先輩の医師から「風邪の時はこの薬とこの薬をだせばいいんだ」と何となく習って、
それを思い出していることがほとんどです。

 

感染症専門医は抗生物質のプロ

 

しかし、「風邪の診断」は非常に重要で、
その理由は「不要な抗生物質を飲まなくてすむから」だと考えます。

風邪はそもそもウイルス感染がほとんどで、
対細菌用の薬である抗生物質は無効です。

患者さんにとっては不要な薬を飲まされることは、
百害あって一利なしです。
そのため医師は、「抗生物質が不要な風邪と、抗生物質の必要な他の病気」を
しっかり区別することが重要になってきます。

抗生物質の専門家である感染症専門医はここの区別が非常に得意です。

さて、話はもどり、風邪の定義です。

 

風邪の定義は3つのポイントがある

 

「咳・鼻汁・咽頭痛の3つを同時に同程度訴える患者さん」、
これが定義です。

つまり、咳もあって、鼻水もでて、のども痛ければ風邪です。

この3つの症状は、どれかが強く出ることもあります。
例えばのどがすごく痛いけど、咳も鼻水も出ることがあると思います。

この状態は風邪の中の、「急性咽頭炎」という状態になります。

ちなみにインフルエンザは日本語で「流行性感冒」と言っていました。
感冒とは風邪のことですので、風邪の一種ととらえてOKです。

本日皆さんに知っていただきたいことは下記二点です。

・ウイルス疾患である風邪に抗生物質は不要です

・「咳、鼻水、のどの痛みが同程度ある」は風邪です

 

もし風邪でお悩みであれば、当院までご相談ください。

こちらにも風邪の解説をしております。

 

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KARADA内科クリニック院長。医学博士。日本感染症学会専門医。 総合診療医として全身の幅広い診療と、感染症専門医としてHIV感染症や結核、マラリアなどの診療に加え、集中治療、院内感染対策、ワクチン診療などに従事。 「東京都感染症マニュアル2018」や「感染症クイック・リファレンス」などの作成に携わる。 東京医科大学病院感染症科医局長や東京医科大学茨城医療センター感染制御部部長、感染症科科長などを歴任し、現職に至る。 ●著書『感染症専門医が普段やっている 感染症自衛マニュアル』 ●日本テレビ スッキリに感染症専門家として毎週出演中 ●Yahoo!ニュース公式コメンテーター

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