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コレラ

コレラとは

コレラとは、コレラ菌と呼ばれる細菌を原因菌とした感染症です。経口感染で広がる感染症であり、コレラ菌で汚染された水や食物を口にすることによって感染します口から入ったコレラ菌は通常は胃酸で死滅しますが、死滅しなかったものが小腸に達すると、小腸で増殖してコレラ毒素と呼ばれる毒素を産生するようになります。このコレラ毒素が消化器の細胞内に侵入し、下痢などの消化器症状を引き起こすようになります。胃酸が感染防御にはたらくため、胃切除手術を受けたことがある方、制酸剤を使用している方、また免疫の落ちる乳幼児や高齢の方などは、重症化への注意が必要です

コレラは未だ世界各地で流行する感染症で、現在でも衛生状態の悪い開発途上国を中心に散発的または定期的な流行がみられます。日本国内での感染報告はまれですが、コレラが流行する地域に旅行した方が現地で感染し、帰国するケースが報告されています。また、まれにコレラ菌に汚染された輸入食品が原因と考えられる感染報告もあります。

コレラの原因はコレラ菌と呼ばれる細菌感染です。コレラ菌にはさまざまな種類がありますが、その中でもコレラ毒素を産生する場合に発症して、特にO1コレラ菌またはO139コレラ菌が大規模な流行の原因となります。

コレラの症状

主な下痢と嘔吐です。重症時には“米のとぎ汁様”と呼ばれる大量の下痢によって急激にショックと言われる状態に陥り、死に至ることもあります。
潜伏期間1~3日後に大量の水様下痢便が特徴的な症状で、短時間で容易に脱水に陥ります。通常は痛みを伴わず、発熱もありません。

コレラの診断・検査

コレラ流行地への渡航があれば疑います。症状などからコレラが疑われた場合は、患者の便を用いた培養検査が行われます。培養検査の結果、コレラ菌の中でもコレラ毒素を産生する菌が検出されるとコレラと診断されます。
渡航先を含めた病歴聴取によって、感染を想起して検査を実施し、診断をつけていきます。

コレラの治療

コレラの治療では、大量の下痢や嘔吐によって失われた水分やナトリウムなどの電解質を補う治療が行われます。そのために、経口補水液あるいは点滴が医療機関では実施されます。
重症の場合はこれらの輸液治療に加えて抗生物質を使用することで、下痢の期間が短くなったり、菌の排出期間が短くなったりすることがあります。

コレラの予防

日本ではコレラの国内感染はほとんどなく、ほぼ全てが流行地域での旅行者の感染です。流行地域では生水や生の食品を口にしないことや、飲食の前には手洗いを欠かさないことが予防につながります。WHOは、コレラの予防効果があるとして、コレラワクチンを推奨していますが、日本では未承認で保険適用もありません。コレラ流行地域に渡航する場合でコレラワクチンを希望する場合は、KARADA内科クリニックで輸入経口ワクチン(口から飲むワクチン) 16,500円を摂取することが可能です。1ヶ月間間隔を空けて2回摂取することによって、2年の有効期間を見込むことができます。なお、このワクチンはコレラだけでなく、渡航者下痢症(海外で細菌が原因で起こる下痢症)の予防にも効果があります。お腹を下しやすい方は、これを目的に内服することもお勧めです。

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