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麻疹(はしか)

麻疹(はしか)とは

麻疹は、麻疹ウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症として知られています。麻疹ウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力が非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。2023年5月麻疹の感染症の国内発生のケースの報告が出ております。渡航関係なく、感染拡大前に是非ワクチン接種必要な方へのワクチン接種をお勧めします。必要かどうかわからない方はKARADA内科クリニックへご相談くださいませ。

麻疹(はしか)の予防

麻疹は、予防接種が最も有効な予防法といえます。また、麻疹の患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンの接種をすることで、麻疹の発症を予防できる可能性があります。

定期接種の対象者だけではなく・・・

  • 医療・教育関係者や海外渡航を計画している成人
    麻疹の罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種を検討してください。もちろん渡航を控えている方も2回の予防接種歴が明らかではない場合、予防接種を検討してください。
  • 過去に一度接種したことがある方
    追加1回接種で問題ないです。
  • 過去に一度も接種したことがない方
    1-2ヶ月の間隔を空けて2回接種が必要です。多くの方が過去に少なくとも1度はワクチン接種歴があるため、追加1回接種で十分なことが多いです。

KARADA内科クリニックでは、風疹ワクチンとの混合ワクチン国産のMRワクチンというワクチンが11,000円で接種可能です。

麻疹含有ワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン)を接種することによって、95%程度の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。ワクチン接種後の反応として多く見られる症状として発熱、発疹、鼻汁、咳嗽、注射部位紅斑・腫脹などがみられます。重大な副反応として、アナフィラキシー、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、脳炎・脳症、けいれん、血小板減少性紫斑病ごく稀に(0.1%未満)報告されていますが、ワクチンとの因果関係が明らかでない場合も含まれています。

なお、麻疹含有ワクチンは、ニワトリの胚細胞を用いて製造されており、卵そのものを使っていないため卵アレルギーによるアレルギー反応の心配はほとんどないとされています。しかし、重度のアレルギー(アナフィラキシー反応の既往のある人など)のある方は、ワクチンに含まれるその他の成分によるアレルギー反応が生ずる可能性もあるので、接種時に医師に相談してください。

なお、麻疹は感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。

麻疹(はしか)の症状

感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人と言われています。
その他の合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、麻しんウイルスに感染後、特に学童期に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる中枢神経疾患を発症することもあります。

麻疹(はしか)の診断・検査

麻疹が疑われる際には、重症度を評価するために次のような検査が必要に応じて行われます。

  • 血液検査:麻疹ウイルスに対する抗体の有無を調べるための血液検査は麻疹の確定診断に必要な検査の1つです。麻疹ウイルスに感染した直後に増える“IgM”と呼ばれる抗体や“IgG”と呼ばれる抗体の量を測定します。
  • ウイルスやウイルス遺伝子の検出:血液、咽頭ぬぐい液(鼻の奥を綿棒で擦って採取する粘液)、髄液、尿などに麻疹ウイルスや麻疹ウイルスの遺伝子が存在するかどうかを調べる検査が行われます。もっとも確定診断に適した検査とされています。
  • 画像検査:肺炎や脳炎などの重篤な合併症が疑われる場合は、疑われる合併症の種類に応じてX線、CT、MRIなどを用いた画像検査が行われることがあります。

    基本的には麻疹の診断のためには、症状や経過から疑うことがとても重要になります。したがって、必ずしも上記の検査を行う必要があるわけではありません。
    麻疹は全例が国への届出の対象となっているため、麻疹を疑った医師は保健所と連携して最終的に診断・報告することになります。

麻疹(はしか)の治療

麻疹ウイルスに対する抗ウイルス薬は存在しないため、治療は発熱に対する解熱剤、喉の痛みに対する鎮痛剤などの薬物療法、高熱などによる脱水に対する点滴治療などの対処療法が主体となります。また、別の細菌感染による肺炎や中耳炎を合併した場合は抗菌薬の投与が行われ、重症化した場合は入院したうえで酸素投与などの呼吸管理が必要になるケースもあります。

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