KARADA内科クリニック | 五反田(品川区)・渋谷

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チクングニア熱

チクングニア熱とは

チクングニヤ熱は蚊に刺されることで広がるウイルス性疾患です。「チクングニア」とは、アフリカの現地語で痛みによって「かがんで歩く」という言葉に由来します。最近、ヨーロッパやアメリカ大陸にも感染者が広がり、年々患者数が増加している感染症です。感染症法では4類に分類されています。

  • 感染経路
    ネッタイシマカやヒトスジシマカからヒトにウイルスが運ばれて感染します。ヒトからヒトには感染しません。

チクングニア熱の症状

潜伏期間は2~12日(通常3~7日)です。その後に、発熱、関節炎、発疹がみられます。関節の痛みは、手首、足首、指、膝、肘、肩などに現れます。結膜炎や神経系の症状もみられます。出血しやすくなることもあります。死に至ることは稀ですが、関節の痛みが月単位、年単位で続くことがあります。
症状によるデング熱との鑑別は困難です。デング熱よりも潜伏期間が短く、旅行中に発症する可能性があります。

チクングニア熱の診断・検査

熱帯・亜熱帯地域への海外渡航歴があり、関節痛や関節炎を伴う発熱や皮疹などの症状がみられる患者ではチクングニア熱を疑い検査を行います。なお、デング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症は臨床症状や血液検査所見では鑑別が困難であり、これら3つの疾患をまとめて検査することが望ましいとされております。
診断には、抗体検査、ウイルス培養、遺伝子検査による診断が必要となるので、現在、KARADA内科クリニックでデング熱を疑った場合には、適切な医療機関をご紹介させていただき、早期診断に繋げて参ります。

チクングニア熱の治療

ウイルスに対する治療薬はありません。症状に応じた対症療法が行われます。デング熱と同様に、出血傾向をきたすことがあるためサリチル酸系の解熱・鎮痛剤を避け、アセトアミノフェンを服用します。

チクングニア熱の予防

チクングニア熱には有効なワクチンが存在しません。そのため、予防としては“蚊にさされないこと”が重要です。長袖、長ズボンを着用する、サンダルを避けるなど、肌の露出の少ない服装を心がけましょう。また、DEET(ディート)やイカリジンという成分が含まれている虫除けスプレーが有効です。他にも蚊の活動時間である夜間(夕暮れから明け方まで)の外出を避けることや、蚊の繁殖の原因となる水たまりを作らないなど、蚊に刺されないように注意しましょう。屋内で過ごす際も、なるべく清潔な宿泊施設を利用し、窓の開け閉めを減らすなどの工夫をしましょう。蚊に刺されなければ感染することはない病気ですので、防蚊は極めて重要な感染対策です。

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