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公開:2021.09.10 新型コロナウイルス関連情報

コロナの抗体検査に関して

年末年始の診療日時のお知らせ

21年12月29日~22年1月4日までは、五反田院にて特別診療時間で診療いたします。
(12/31・1/1も診療いたします。)

詳細はこちらをご確認ください。

年末年始の診療日時

コロナに感染する、もしくはワクチンを接種すると、「抗体」というコロナと戦う武器のようなものが体内でつくられます。この武器が体内にどれくらいあるのか、を調べる検査が「抗体検査」です。

多くの人がワクチン接種済となり、「自分がどれくらい抗体を持っているのか調べたい」という方が増えてきました。つまり、その量を調べて「今後コロナに自分がどれくらい感染しなそうか」を知りたいということです。

現状、いくつ以上その数値があれば感染を防ぐことができるか、など詳細なことはわかっていません。もちろん高いに越したことはありませんが、コロナから身を守る免疫はこの抗体だけではなく、ほかの武器もあります(細胞性免疫など)。

ワクチン接種によってこの他の武器も手に入れることができ、感染から身を守ってくれるのです。「抗体が低かったから、感染しやすい」というわけでもないということです。

KARADA内科クリニック五反田院・渋谷院では2種類の抗体検査を用意しています。

  • 定性迅速検査
    血液検査を行い、10分程度で結果が判明します。ただ、定性検査と言われるものですので、数値では結果はでません。「プラスかマイナスか」、しかわかりません。
  • 定量検査
    血液検査を行い、2~3日後に結果が判明します。定量検査と言われるもので、数値で結果がでます。

ここでは定量検査について解説したいと思います。

数値の解釈に関しての注意

現在抗体検査はいくつかの検査会社が検査試薬を販売しており、検査を受けるクリニックにより、どの会社の検査なのか異なります。ネットニュースやSNSで抗体検査を受けた人が、「抗体価が1000だった」、「20しかなかった」など見かけると思いますが、それは受けた検査会社によって基準が異なるので、数値だけを単純に比べてはいけません。

また、抗体にも種類があり、過去の感染により上昇するのがN抗原に対する抗体、ワクチンによって上昇する抗体はS抗原に対する抗体、という風になっています。そのクリニックで計測している抗体はどちらなのか、も知っておく必要がありますね。

加えて、抗体にはIgMとIgGという種類があります。一般的にIgMは感染初期(1~2週間後)に上昇し、IgGは感染もしくはワクチン接種後2~4週間程度で上昇します。トータル抗体といって、IgG・IgMどちらもとらえる検査もあります。

日本で検査できる抗体検査のうち、代表的な検査会社は、シーメンス、ロシュ、アボットがあります。

当院採用の検査会社

当院で採用している検査は、「シーメンス社の”SARS-Cov2 IgG抗体” (S抗原、CLIA法)」です。つまり、「コロナワクチン接種後にどれくらい抗体があるか」の検査となります。

各会社で数値の基準が異なるので、単純に比較はできない、という話しをしましたがそれでは困るので、WHOが国際標準単位としてBAU/mL(binding antibody unit)という単位を設けています。

各社の抗体価に係数をかけることにより、数値を比べられるようにしよう、ということです。
各社のおよその係数を下記に示します。

  • シーメンス:×21.8
  • ロシュ:×1.00
  • アボット:×1/7

つまり、当院での結果が10だった方は、10×21.8=218BAU/mLということになります。

抗体検査についてはまだどのように扱ったらよいか、指針が示されていない状況ですが、検査ご希望の方は当院までご相談ください。ワクチン接種後、1週間後~1か月後を目安に受けられると良いと思います。

価格

  • 迅速定性検査:5,500円(税込み)
  • 定量検査:7,700円(税込み)

 

参考文献:

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する検査について」

WHO”In vitro diagnostics detecting antibodies to SARS-CoV2 virus”

Quantitative SARS-CoV-2 Spike Antibody Response in
COVID-19 Patients Using Three Fully Automated
Immunoassays and a Surrogate Virus Neutralization Test

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KARADA内科クリニック院長。医学博士。日本感染症学会専門医。 総合診療医として全身の幅広い診療と、感染症専門医としてHIV感染症や結核、マラリアなどの診療に加え、集中治療、院内感染対策、ワクチン診療などに従事。 「東京都感染症マニュアル2018」や「感染症クイック・リファレンス」などの作成に携わる。 東京医科大学病院感染症科医局長や東京医科大学茨城医療センター感染制御部部長、感染症科科長などを歴任し、現職に至る。 ●著書『感染症専門医が普段やっている 感染症自衛マニュアル』 ●日本テレビ スッキリに感染症専門家として毎週出演中 ●Yahoo!ニュース公式コメンテーター

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