2022年4月1日から、子宮頚がんワクチン(以下HPVワクチン)の積極的勧奨が再開されます。
また、これまでの期間で接種を逃してしまった人に対しても公費で接種ができる、キャッチアップ体制がとられました。これらにより、何が変わるのかを解説したいと思います。
なお、HPVワクチンについての詳細は、こちらのページも参考にしてください。
HPVワクチンはこれまでも「定期接種」となっていたため、公費接種(自己負担額0円で接種が出来る)が可能でした。
しかし、平成25年6月から積極的な接種勧奨が差し控えられていたため、各自治体から予診票などの接種通知が配送されてこない、という状況でした。
これが今年の4月から再び接種勧奨となったため、多くの自治体が対象者に向けて予診票を送付し、接種を受けてもらうように促されるようになったのです。
「令和4年度に小学校6年生から高校1年生になる女子」
この年齢の女子に予診票が配送されます。
ただし、無料で接種できるのは高1の3月までなので、全3回を無料で接種するようにするためには、初回は高1の9月中に接種するようにしましょう。
また、積極的接種勧奨が差し控えられていたために、公費での接種を受けられなかった・逃した方むけに、「キャッチアップ接種」もされることになりました。
「平成9年4月2日~平成18年4月1日生まれの女性」で、接種機会を逃した方も、令和4年4月1日から令和7年3月31日まで公費で接種を受けることが可能になりました。自治体によって対応は異なりますが、品川区の場合は4月以降順次予診票が配送されるとの事です。
現状対象は女子のみであり、男子は公費接種対象外であり、希望されるかたは自己負担での接種となります。
当院では4価HPVワクチン(ガーダシル4)での接種になります。2価(サーバリックス)は取り扱いがありません。9価(シルガード9)は現在公費接種対象外となっており、こちらを希望される方は自己負担となります。
当院で公費接種を受けるための予約手順
公費以外の、様々なHPVワクチンの接種フローチャートはこちらを確認ください
コロナワクチンをうった場合、「前後2週間」は他のワクチンをうつことが出来ません。また、同じ日に接種をすることもできません。
例えば、5月1日(月)にコロナワクチンをうった場合、2週間後の5月15日(月)にHPVワクチンを接種することが可能になります。
ファイザーは1回目と2回目の接種間隔が3週間ですので、その間にHPVワクチンを接種することはできません。モデルナは1回目と2回目の接種間隔が4週間ですので、1回目の接種から2週間後の同じ曜日にHPVワクチンを接種することが可能です。
16歳未満の方は、予防接種を受けるために保護者の同伴が必要です。
ただし、13歳以上のお子さんは、保護者が記入したヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)予防接種同意書を本人が持参すれば、保護者が同伴しなくても接種することができます。
品川区以外は、お住いの自治体にお問い合わせください。
参考ページ
厚生労働省 ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~:https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html
厚生労働省 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内~:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_catch-up-vaccination.html
品川区 ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)予防接種:HPVワクチン:
https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kenkou/kenkou-byouki/hpg000033388.html