- 日本感染症学会専門医
- 日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医
- 日本内科学会認定総合内科専門医
- 日本医師会認定産業医
- 臨床研修指導医(厚生労働省)身体障害者福祉指定医(免疫機能障害)
”尿酸値が高い”ことを医学的には高尿酸血症と言い、それが持続して足指周囲に痛みが走ることを痛風発作と言います。
痛風発作を経験したことがない方も、高尿酸血症を健康診断で指摘され病院受診を支持されることがあります。
その際に、「お酒の飲み過ぎかなー」「そんなにお酒は飲んでいないんだけどもなー」というようなことを診察室でよく耳にします。
では、次にどうして高尿酸血症だと痛風発作を生じやすいのか?ということについて解説します。
痛風とは体内の尿酸が過剰になった状態が続き、足の関節などに尿酸の結晶が沈着して、関節に激しい炎症が急激に発症する病気のことです。
多くの場合、足の親指の付け根の関節や足首の関節に急激に炎症が起こり、激しい痛みや赤く腫れるなどの症状が現れます。
このほか尿酸の結晶は、腎臓に付着して機能を低下させる腎機能障害など、さまざまな病気の原因となりえます。
高尿酸血症は、成人男性の約20%に認められ、痛風で治療する患者さんの数は日本に95万7,000人いるといわれています。
そもそも、尿酸とは、何かという話ですが、体内のエネルギー源や核酸の成分として重要なプリン体という物質の老廃物です。
尿酸は通常、ヒトの体内では尿と一緒に排泄されます。しかし、不適切な食生活やアルコールを多量に摂取する生活習慣などが原因で、排泄されるはずの尿酸が体内で一定量をオーバーしてしまい、さまざまな生活習慣病を引き起こすとされています。
高尿酸血症そのもので特に症状はありません。
KARADA内科クリニックでは、健康診断の異常あるいは別の医療機関で異常値を指摘されており、相談にいらっしゃる方が多いので、遠慮なくご相談いただければ幸いです。
痛風、特に痛風発症後すぐは”急性痛風発作”と呼ばれ、まさに痛い盛りの状態のことをさします。
症状は痛みがメインです。診察室に入ってくる痛風発作の患者の皆様の姿からも本当に痛くて辛い病気だなと思い知らされます。
痛みがひどい場合、歩行がままならずに生活に支障が出ることもしばしばお見受けします。主に痛風は、足の親指の付け根に生じることが多いと言われておりますが、足のその他の部位をはじめ好発部位と異なる場所で生じることもあります。
高尿酸血症は、採血によって診断することが可能です。
具体的には高尿酸血症とは、血液中の尿酸の濃度を示した血清尿酸値が、7.0mg/dLを超えている状態になると”高尿酸血症”の診断になります。
痛風発作は、医師による病歴の確認と診察によって診断することができます。
不適切な食生活やアルコールを多量に摂取する生活習慣などが原因で、排泄されるはずの尿酸が体内で一定量をオーバーしてしまい、さまざまな生活習慣病を引き起こすとされています。
したがって、例え痛風発作がおきなくても、高尿酸血症指摘された方は是非当院で医師に相談してください。
食事、飲酒、運動、減量についてご相談しながら、一緒に生活習慣の改善に取り組んでいいきましょう。
薬物療法の必要性についてもアドバイスさせていただきます。当院では定期的に採血を行いながら、高尿酸血症のフォローを行うことができます。
尿酸値を降下することが目的ではなく、鎮痛を図ることが初期治療の目標です。
痛みが出て間もないタイミングから痛み止めを使用しましょう。一方で、急いで尿酸値を下げるような薬を使ったりはしません。
痛み止めは、NsAIDsやコルヒチンと言われるような薬などを用います。発作が落ち着き、目安として約2週間程度経過してから、原因である高尿酸血症に対しての治療を相談させていただくことになります。
高尿酸血症のお薬もいくつか種類があり、副作用や持病を確認の上、ご提案できればと思っております。