KARADA(カラダ)内科クリニック院長の佐藤です。
当院ではインフルエンザワクチン接種が始まり、すでに多くの方が受けに来られています。
「会社でうつように言われているから」、
「昔から毎年うっているから」という方もいますが、
中には「うってもかかっちゃうから、あんま意味ないよね?」とおっしゃられる方もいます。
インフルエンザワクチンについて本日は述べたいと思います。
どんな薬や検査にも、適応・対象者がいます。
インフルエンザワクチンの接種適応者はどんな人だと思いますか?
それは、「生後6か月以上の人すべて」です。
こんなに多くの人が対象になる医療行為も珍しいと思います。
そもそもインフルエンザワクチンは、流行が予測される4種類のインフルエンザウイルスを、
毎年WHO(世界保健機関)が検討し、2月に北半球の次回冬季の推奨案が作成されます。
これをもとに厚生労働省と国立感染症研究所がワクチンの中にいれるウイルスの種類を決めています。
このウイルスの種類と、流行するウイルスの種類があうかどうかで、
効果は変わっています。
なお、インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」と言われるものなので、
ワクチンによりインフルエンザにかかってしまうことはありません。
ワクチンの効果は6-8カ月は持続しますので、まさに今うっておいたほういいでしょう。
ワクチンの効果は多岐に及びます。
まず、「インフルエンザ発症を40-60%減らす」ことができます。
インフルエンザにかかったことがある人は、
この数字のありがたみを実感できると思います。
そのほかにも「肺炎などのインフルエンザに関連する合併症を減らす」や、
「インフルエンザに関連する入院を減らす」、「若年成人の休職期間を減らす」、
といった効果が実証されています。
特に、小児への接種が重要と言われており、
小児のワクチン接種率をあげることで高齢者の死亡率が減ったり、
家庭内感染が減少すると言われています。
副作用を気にされる方もいらっしゃいますが、
インフルエンザワクチンは極めて安全性が高いと言えます。
重篤な副作用はほとんどなく、最も頻度の高い副作用は接種部の疼痛で、
2日程度で自然に良くなります。妊婦さんに対しても全例で接種推奨となっています。
妊婦・新生児の発症予防に加え、死産・早期産を減らす効果があります。
このように、インフルエンザワクチンは「自分のためと、まわりのため」に接種するワクチンです。
是非早い時期に接種を済ませ、今シーズンのインフルエンザ流行期に備えましょう。
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